コラム「小型発電機の人気とそのワケ」

第2回 発電機の騒音
発電機って騒音がうるさいって聞くけど、どのくらいなの?

エンジン発電機は工事現場や屋台を思い浮かべて頂ければ分かると思いますが、とにかく音が気になります。「うるさいなぁ」と感じられる方も多いのではないでしょうか?今、売れているカセットガス発電機はエンジン発電機に比べればかなりマシになっているようです。騒音の一つの指標として騒音レベルという基準がありますが、カセットガス発電機から1mの距離で計測すると、90dB~95dbでした。これは“大声・犬の鳴き声・大声による独唱・騒々しい工場内”と同じくらいの大きさという事になります。体感の話になりますが、「大声で話さないと聞こえない程度のやかましさ」ですから、住宅地で使うには気を使う事でしょう。

日常生活での一般的な騒音レベル

日常生活で「静かだ」と感じるのは45dB(デシベル)以下である。
望ましい音のレベルは40-60dBであると言われている。


騒音レベル[dB]

音の大きさのめやす

極めてうるさい

140

ジェットエンジンの近く

聴覚機能に異常をきたす

130

肉体的な苦痛を感じる限界

120

飛行機のプロペラエンジンの直前・近くの雷鳴

110

ヘリコプターの近く・自動車のクラクションの直前

100

電車が通る時のガード下・自動車のクラクション

90

大声・犬の鳴き声・大声による独唱・騒々しい工場内

極めてうるさい

80

地下鉄の車内(窓を開けたとき)・ピアノの音 聴力障害の限界

うるさい

70

掃除機・騒々しい街頭・キータイプの音

うるさい

60

普通の会話・チャイム・時速40キロで走る自動車の内部

普通

50

エアコンの室外機・静かな事務所

日常生活で望ましい範囲

40

静かな住宅地・深夜の市内・図書館

静か 

30

ささやき声・深夜の郊外

静か

20

ささやき・木の葉のふれあう音

室内騒音と住宅における生活実感との対比例

騒音レベル[dB]

道路騒音などの不規則変動音

自室内の聞き騒音

共用設備(自室外)からの騒音

75

非常にうるさい

うるさくて我慢できない

うるさくて我慢できない

70

かなりうるさい

非常にうるさい

うるさくて我慢できない

65

非常に大きく聞こえ、うるさい

かなりうるさい、かなり大きな声を出さないと会話ができない

非常にうるさい

60

かなり大きく聞こえややうるさい

非常に大きく聞こえうるさい、声を大きくすれば会話ができる

非常に大きく聞こえかなりうるさい

55

大きく聞こえ、少しうるさい

かなり大きく聞こえる、多少注意すれば通常の会話は可能

非常に大きく聞こえうるさい

50

多少大きく聞こえる

大きく聞こえる、通常の会話は可能

かなり大きく聞こえる

45

聞こえるがほとんど気にならない

多少大きく聞こえる、通常の会話は十分に可能

大きく聞こえ、気になる

40

小さく聞こえる

聞こえる会話には支障なし

多少大きく聞こえる

35

非常に小さく聞こえる

小さく聞こえる

聞こえる

30

ほとんど聞こえない

非常に小さく聞こえる

小さく聞こえる

25

通常では聞こえない

ほとんど聞こえない

非常に小さく聞こえる

       日本建築学会編 / 建築物の遮音性能基準と設計指針

やっぱりやかましい!騒音は発電機の宿命

「気軽にどこにでも持っていきたい!」って言っても実際に持っていきたいと考えるのは「電気製品を屋外で使いたい」って気持ちがあるから成り立つ話ですね。あまりにもカッコイイ発電機だから、どこへでも連れていきたくなる気持ちになるかもしれません。ただし、キャンプ場は最近では発電機を持ち込み禁止としているところが多いようです。騒音が気になるような場所での使用も厳しいでしょう。ガヤガヤしている事が当たり前のお祭りや、多くの人の集まるイベント会場では少しの騒音くらいでは気にならないかもしれません。エコモードなどを搭載し、比較的に騒音は軽減する対策はされていますが、発電機が嫌がられる理由の1つです。騒音は発電機の宿命なのです。

都会の喧騒を離れてゆっくり過ごしたい休日のキャンプ、電気も静かに使えたらもっと快適だと思いませんか?