コラム「見直してみよう身の回りの電気」
前回「第1回 停電したら電話って使えないの?」をお送りしましたが。今回のテーマは冬に起こる停電です。
最近の冬の大きな停電
2016年1月18日、記録的な大雪による被害が多発し、全国各地で停電が発生しました。
青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島の東北6県と新潟県では19日夕方までに延べ約6万4千戸が停電。茨城で一時1万8000世帯の停電をはじめ、関東でも停電が相次ぎました。2014年12月5日未明、岐阜県では約2万世帯、徳島県で約1500世帯に停電が発生しました。ゲリラ豪雨のような突然の大雪が襲った徳島県では、積雪による倒木で道路の通行が不能となり復旧作業が難航しました。ライフラインが途切れた集落は孤立状態となり、停電だけでなく電話や水道の復旧が出来ない状態が1週間以上も続きました。
なぜ雪で停電するの?その理由
雪での停電は、電線に着雪する事による重みや風での電線同士の接触が原因で起こります。この他にも積雪による送電電圧の低下、位相の狂いなどが発生すると送電を停止する事になります。また、降雪の際に発生する雷も停電を引き起こします。雪国では、雪に耐える為の対策に莫大な投資をしてきました。暖国の送電設備とは、全く似て非なるものが装備されていますが、それでも停電は起こってしまいます。滅多に雪が降らない地域ならなおさらです。第2回 寒い時期に停電したらどうなる?
冬の停電はとにかく寒さがつらい。
冬の大停電を経験した方によると、困ったのは「暗さ」だけでなく「寒さ」にどう耐えるかという事がつらかったそうです。電気が無いのですから、エアコンや照明が使えないのは分ります。しかし、プロパンガスや石油のヒーターが使えないとは予想外だったそうです。大雪で発生する冬の停電に、暖をとれない環境は過酷であり、命を落とすことも考えられます。
暖房器具、給湯器は使えない
ほとんどの暖房機器は電気を使います。石油ファンヒーター、ガスファンヒーターは、点火や送風に電気が必要だからです。そして給湯器は温度管理やリモコンに電気を使いますので同様に使えません。停電だけならばガスコンロは使えますので、お湯を沸かせるだけで随分違います。ペットボトルなどの容器にお湯を入れ、タオルで巻いて保温すれば簡易的なカイロになります。ヒーターやストーブで空気を暖めるより、こうやって少しでも直に肌に当たる暖を取れば 効率良く暖がとれます。
停電時の照明はスマホで解決
停電に備えて懐中電灯を用意していても、いざ使うときになったら電池切れだったという事、よくあります。しかし、今は懐中電灯なんかよりもっと身近な明かりがあります。皆さんはスマートフォン(スマホ)や携帯電話を懐中電灯代わりにしてお使いになった事はありませんか?これらは懐中電灯の代わりになります から、小さな明かりの確保なら容易です。スマホなら自分の身の傍へ置いて寝る方はとても多いですし、ニュースや停電情報をすぐに知る事が出来ます。電話というライフラインそのものですから世界で最も身近な防災グッズと言えます。スマホだけは、いつ停電になっても充電出来るようにしておきたいものです。
シガーソケット使えば充電って車で出来ますよね?
スマホの充電なら車のシガーソケットから電気を取り出す事ができますし、シガーソケットの機器はコンビニエンスストアでもお求めできますので、車を運転される方なら活用されている方もいらっしゃる事かと思います。でも、家族全員の携帯となると一度に充電は出来ませんし、他の電子機器を合わせて充電も出来ません。
充電するだけじゃない、蓄電池という考え方
蓄電池をご家庭に備えるというのは、費用面から現実的とは言えないかもしれません。しかし、車の電気を充電する蓄電池であれば、日常的に電気を外で使えるようになりますし、停電時には頼もしいライフライン確保へつながります。仕事で使うだけでなく、休日やフリーの時間に趣味の電気機器を外で使う楽しみ方など使い方はいろいろです。
また、シガーソケットの電気は車のエンジンをかけている時しか使えませんが、蓄電池なら、持ち運びが出来るという事も着目ポイントです。停電している家の中へ電気を持ち込む事が出来るのです。そうすると停電で使えなかった石油ファンヒーターなど消費電力が低いものなら24時間以上使い続ける事が出来るのです。
蓄電池の電気を使いきっても車からケーブルをのばせば、アイドリングで電気を給電し続ける事が出来るのも『ドライビング発電ACE』の特徴です。ガソリン給油をしに行くときは車に乗せて、走っている間に満充電になっている事でしょう。車があればどこでも電気が使える環境は便利ですし、いざという時にも安心です。
